バタバタした病院で働くナースは、ついついその忙しさから外食やコンビニ食、惣菜などの食事になりがちです。手軽に食べたい気持ちはわかりますが、栄養面を考えると、やはり自炊をするのがベストです。また、栄養面だけでなく、料理をする技術は脳の活性化にも生かされる事がわかっています。
私達は脳でその記憶や判断を行っています。脳にはいくつかの役割が場所ごとに決まっており、目で見たものをとっさになにか判断したり、記憶をしたり、安全か危険かの判断をしています。そんな中、料理をする工程はレシピ完成の目標に向かって食べ物を切ったり、焼いたりすることがメインとなり、結果的に「予見能力」のトレーニングになります。
予見能力とは、先を見通す力のこと。次になにが起きるのかを予想し、その対策を事前に行う脳の動きです。料理は、使う材料を切っておくなどの下準備ができていれば、より円滑に作業を進められ、時間の短縮ができます。また、食材を焼きながらスープを作るという同時進行になる場合もあり、その際には、予知能力をしっかりと発揮することになります。
この能力は、医療現場にも必要なものです。患者さんがきて注射を打つとき、即座に前準備を行ったり、必要な施術を施したりします。その際、頭の中のレシピの組立と同じ様に、次になにを求められるのか予測することが求められます。料理で身に付けた予知能力スキルは、こうした意外な部分で活かされたりするものです。
料理と医療業務を結びつけるのは、少々強引に感じるかもしれませんが、スキルというものは無意識下に身に付いていくものです。自身の身体の栄養のために、脳トレのために、できる範囲で自炊を始めてみてはいかがでしょうか。